行き先さえも見つけられなくて
風に消えそうな記憶を
細い糸でゆっくりと引き寄せる
ざわめく心の声に耳をすまし
一体何のために
生まれてきたのか
そう、問いかけた
月は変わらず僕を見つめ
今はまだ答えてはくれない
聞かせておくれよ
その声を
見せておくれよ
その夢を
覚めぬ限りに落ちても
怯えることはないから
教えておくれよ
真実を
告げておくれよ
その罪を
赤い涙に溢れている
隠されたこの姿を
ただ愛しさだけが大きくなる
過去の名前さえ
思い出せないままなのに
もうどうにもできなくて
月は変わらず静かなままで
雨を降らせ続けた